2010年6月12日土曜日

財政の危機の影響は隅々まで及ぼす(雑学編)

英の高速鉄道1400両、日立の受注破棄される恐れ(朝日新聞) - goo ニュース


サブタイトル:日本でしか通じなくなってきたものとは?


ロコスケです。

まず、ベトナムで原発での受注で実績や技術で韓国に勝る日本がなぜ負け
たのかを検証したときに、色々なことが考えられました。

その中で最も重要な要素があります。

日本では、最も優秀な技術で最高水準の物を作ることで世界に認められて
進出を果たしてきました。
競合する他国のメーカーには、圧倒的な差をつけて追従を許しませんでした。
それが日本ブランドとなっていた訳ですが、それは過去のものとなりつつあり
ます。

韓国や中国は、合弁会社でないと自動車の国内生産は認めませんでした。
ところが、言い換えると、そこから日本企業は技術を盗まれていた訳です。
そして真似できない部分のみを日本から輸入するというのが常套手段で
した。

日本が気づかない間に、圧倒的な差が僅差に迫っていたのです。
企業名は忘れましたが、技術流出を考えて中国進出を控えていた
日本企業がいくつかあった記憶があります。

ここで典型的な例を挙げましょう。
鉄道であります。
中国は高速鉄道をフランスのTGVと日本の新幹線の技術提携で生産しました。
ところが、その技術を用いて純国産だとして海外の国に対して売り込みを
始めたのです。

勿論、米国に対しても売り込みは現在進行形であります。

そこで、これからが本題です。(笑)


鉄道を国家プロジェクトとして考えている国があります。
ベトナムを始め米国などであります。
しかし、最高の技術で最高の鉄道システムを導入を考えている国々が
どれだけあるのかが問題なのです。
資金が豊富な時代ではありません。
利用者があきらかにクレームを付けない乗り心地、スピード、安全性、
国が求めるメンテナンスの維持費、最も重要な導入価格などの諸問題を
クリア出来たら、日本の鉄道システムをあえて導入する意味は、ありません。
これを国や企業が果たしてどれだけ認識しているのか、疑問であります。
裏方の商社もしかりであります。

100点満点でなくて80点で満足出来るのであれば、日本のシステムを
あえて導入する意味はないのです。
しかも、中国や韓国など、自国開発の技術よりも盗んだ技術を導入して
いるからには、販売価格の内訳を考えれば、開発費は少なくて済みます
から、販売価格はなおさら安い。

中国の模倣文化がこれほどに根深いのは、100%でなくて良い。
例え、品質が70%を満たしてくれたら半額以下の偽物でも十分であるとの
認識があるからと考えるのです。

中国ではパソコンのOSも、コピーが かなりの占有を占めると聞きます。
だから、マイクロソフトのアップデートは当然にありません。
それなら、どうするのか?
ウイルスに感染したら、フォーマット(初期化)して再び使う(笑)の繰り返し。

そういう国々の企業をライバルとして、日本企業は競合しなくてはなりま
せん。
日本企業を土壇場で排斥した国々の言い分は予想できます。
日本の方が優秀なのは判っている。
しかし、決断した要素は他にあると。

ここでロコスケの提言であります。
技術は、ある程度で良い。
最高水準は、それなりの予算を伴った受注のみにすれば良い。
それ以外は、現在走っている私鉄やJRの特急レベルで十分である。
それでも他国には負けないものである。
要するに相手の財布の重さを見て商売せよ。
官僚や商社のエリートのビジネスと言うよりも関西の商売人感覚で行くべき
でしょう。

サウジでは韓国に武器や兵器売却と数十年の供給の補償というおまけで
負けました。
ベトナムでは、ロシアからの潜水艦というおまけで負けました。
国防は、その国の存亡に関わることであります。
そこを突くというのは、政情不安がなにがしある国にとっては、経済レベルを
超えた政治判断がつきまとうものです。

その点は、日本の国防意識は世界最低にて鈍感でありますので、太刀打ち
できないと推察するものです。

新幹線は、国策にて発展展開を期待できるものと、数十年 過保護に
温存されてきました。
新幹線の国内での拡張に限界が来て、初めて海外に売り込む
姿勢は、今さら、遅いと言わざるを得ません。

英国でも、それなりに満足できる程度のレベルを求めるのであれば、
日本製にする選択枝は無きに等しいでしょうね。
技術のレベルでは2割落ちるが、価格は4割引となれば、財政事情の
苦しい国は、どちらを選ぶかです。
しかも、見た目の性能やデザインは遜色の無い互角であります。

これからは、日本の企業も相手の求めるニーズは何か、良く見極めて
売り込まないと勝てないと思います。

かつては情報の端末では世界でトップであったはずのソニーが、いつの
間にかアップルにお株をとられて現在ではかつての栄光はありません。

現在は、国内ではユニクロを始めとするわずかな企業に頑張れとエールを
送るだけとなりました。
日本の企業よ、もっと自信を持て。

グーグルを見よ。信条を優先して中国という巨大な市場を蹴りました。
そのすき間を狙って中国に魂を売って儲けに走るヤフー。

貴方は、どちらを支持しますか?
どちらに将来があると思いますか?

最近、日本国内でガラパゴス化という言葉が頻繁に出てきます。
日本国内しか通じないという意味です。
もし、米国で新幹線の売り込みに失敗すれば、新幹線のガラパゴス化に
拍車をかけることになるでしょうね。
ベトナムで新幹線の導入は内定はしておりますが、変更はしないで
欲しいとお願いをしている情けない状況が続いております。
韓国の大統領の熱烈な売り込みを黙って見ているだけであります。

以上、述べたのが現状であります。
英国の受注破棄の可能性は、偶発的でなく必然的なもの
であると僕は思っております。

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