2010年5月28日金曜日

捉えるべき観点が間違った報道である

「自分が勝つルール」マージャン強要、50万恐喝(読売新聞) - goo ニュース


ロコスケです。

この事件の報道を読んで首をかしげました。

この報道を読むと、相手が勝てないルールでマージャンをして、勝った掛け
金を恐喝して逮捕されたとの趣旨に取れますが、それならば、普通のルール
であったならば、逮捕されなかったのか?
という疑問が生じてきます。


雑学的に解説しましょう。(といっても法律分野の専門域ではあります)

一般に「博打行為は不法行為なので掛け金の請求はできない」と中途半端
な知識をもっておられる方が多いと思います。(失礼!)

しかし、それは賭博で収益を図ってると立証された場合に限るのです。
時々、不定期で博打をする場合は、掛け金でなく遊興費の一部とみなすこと
が出来るのです。

だから、賭け事だからと、負けた掛け金を支払わないと裁判で確実に負け
ます。定期的に、場所を定めて行わない限り遊びの一部とみなされるのです。
(注 判決の一部の抜粋の要約)


金額も小遣いの域を出ない範囲と限定されますがでありますが、その範囲と
はパチンコや競馬でつぎ込む程度とします。
一度で数十万では遊興費とはなりません。

さて、今回の事件を検討しましょう。

変則なルールを押し付けて麻雀さしたという点で強要罪。
(有効無効を問わず)掛け金の回収で脅迫した点で恐喝罪。

事件のこれからの流れを推察すると
警察は恐喝で起訴に持ち込むはずです。

なぜなら強要罪の場合、立証に手間を要するからです。

無理やりに引っ張って家に連れて行き強引に卓台の間に座らして
麻雀をさしたと証言だけでなく裏付ける証拠も必要なのです。
民事と違って刑事事件では厳密な立証を要求されます。


起訴前に犯人の保護者が弁護士を通して被害者に謝罪と返金、示談を
成立さして求刑が軽くなるように動くはずです。
変則麻雀は思ったよりは問題とはならないでしょうね。

報道では、起きた事件の表面的なことを追い過ぎると微妙なニュアンスが
変わるので、注意して読まなければならない時がありますが、今回も
そのように感じました。

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